「常世田薬師」の名で親しまれている千葉県指定有形文化財常灯本堂は、老朽化に伴い平成22年度から解体修理工事を行いました。
銅板寄進をはじめ皆様からの寄付等のご厚志をいただいたおかげで、平成28年度末に工事は終了しました。
修理のために本堂をすっぽり覆っていた覆屋が取れました。
沢山の方々から願い事を書いて奉納された銅板が屋根に葺かれた様子が見えるようになりました。今後の工事の進捗も楽しみです。
常世田薬師(とこよだやくし)の名で親しまれている、常灯寺(じょうとうじ)本堂は、千葉県指定文化財です。また、本尊・木造薬師如来坐像は、重要文化財です。
しかし、常灯寺は多くの他の寺院のように檀家を持たず、歴史ある伽藍は、地元の町内会が結成した常世田薬師奉賛会(とこよだやくしほうさんかい)によって守られてきました。
1673年に建立された常灯寺は、これまで一度も大きな改修が行われてきませんでした。
年々老朽化していく本堂の姿に、わずか30軒ほどの町内会から成る奉賛会も永年心を痛めていました。
ところが、平成20年にある個人の方から、常灯寺本堂解体修理に使ってください、と多額の寄付をいただき思いがけず解体修理を開始できることとなったのです。
常灯寺本堂は、解体修理工事に伴い、銅板葺屋根に葺き替えられます。
解体修理のための多額の寄付をいただいたものの、解体修理と将来にわたっての建物の維持管理にかかる費用を賄うには十分とはいえません。
限られた費用の中での将来にわたる維持・管理の点から、幾星霜を経た歴史あるかつての茅葺き屋根の趣を残しつつも、維持管理により適した銅板を使用することになりました。
常灯寺本堂解体修理に伴う銅板寄進は平成26年7月いっぱいをもって締め切らせていただきました。
ご協力くださったみなさま、心より御礼申し上げます。
みなさまにお納めいただいた銅板が、文化財の一部となり後世に受け継がれていきます。
みなさまのお願いごとがどうか叶いますように!