市内でキツネや毛の抜けたタヌキの目撃情報が寄せられています。
キツネはエキノコックス症の感染源でもあります。毛の抜けたタヌキは疥癬症(かいせんしょう)に感染している可能性が高いため、注意してください。
エキノコックスという寄生虫が人の臓器(主に肝臓)に寄生して肝障害を起こし、悪化すると命にかかわることもある病気です。数年から十数年の潜伏期間を経て、上腹部の不快感や膨満感が出現し、しだいに肝機能障害に伴う疲れやすさや黄疸等の症状が現れます。
人から人へ感染することはありませんが、キツネの糞や体毛に付着したエキノコックス寄生虫の卵が人の口から体内に入ることで感染します。そのためキツネを見かけた場合は、体に触れないようお願いします。
毛の抜けたタヌキは、ヒゼンダニという動物の皮膚に住み着く小さなダニによっておこる疥癬症に感染している可能性があります。感染した動物との接触や、感染した動物と行動圏が重なることで感染します。
疥癬症のタヌキは数週間ほどで衰弱し死んでしまう場合が多いですが、周りにえさがあると延命し、住宅地等を徘徊します。免疫力が落ち、さまざまな病原体に感染しているおそれもあります。タヌキに限らず他の動物に餌付けしたり、安易に接触することは控えてください。
ペット等(特に犬)も疥癬症に感染しているタヌキとの接触によって感染する恐れがあります。ペットを介して人に感染する可能性もありますので、十分注意してください。人が感染すると、一時的なかゆみや発疹が出て、数日から数週間ほどで症状が治まるとされています。
キツネやタヌキは、「鳥獣保護管理法」により野生動物として保護の対象となっており、市では原則捕獲・駆除はできません。もし動物を見かけたときには寄せ付けない対策の実施をお願いします。