2022年7月11日月曜日、台湾の桃園市と銚子市が友好交流協定を結びました。
銚子市役所と桃園市政府をオンラインで繋ぎ、それぞれの会場に関係者が列席のもと、両市の市長がテレビモニター越しに協定書に署名。
友好の証として、銚子からは大漁旗を、そして桃園市からは白沙岬燈塔の模型をそれぞれ贈り合い、今後のいっそうの交流を約束しました。
2018年の春、千葉県庁の国際交流を担当する部署から「台湾の桃園市が灯台を通じて日本の自治体と交流を深めたいとの打診があり銚子市が最適」との連絡がありました。
これを受けて白沙岬燈塔(灯台)と犬吠埼灯台の姉妹関係の構築をめざして動き出しましたが、両灯台が国の管理のため交流活動の実施に制約があることから、桃園市と銚子市の都市間交流に切り替えて友好を深めてきました。
2019年1月には越川市長が桃園市を訪問。
同年8月には桃園市の鄭市長が銚子市を訪問。
同年10月に銚子市で開催した灯台ワールドサミットににおいて桃園市関係者が講演を行ったほか、2020年2月には銚子市民10人が白沙岬燈塔を訪れ観音区長の歓迎を受けるなど交流を重ねてきました。
2020年4月に越川市長が桃園市を訪問し友好交流協定の締結式を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため渡航できず延期となっていました。
このため桃園市からの提案により2022年7月11日にオンライン形式による協定締結式を実施することになりました。
桃園市(タオユエンシー/とうえんし)は台湾の北西部に位置し、台湾の空の玄関口である桃園国際空港を擁する人口約226万人の13行政区で構成される台湾政府直轄市です。
台北駅から空港メトロ(鉄道)直通で35分、台湾新幹線なら19分で到達することができます。
桃園市は既に千葉県、宮崎県、香川県、成田市、石川県加賀市、和歌山県湯浅町と友好交流協定を締結しています。
桃園市の観音区は桃園国際空港の南側に広がる人口約6万5千人の農業と工業が盛んな地域です。
海岸線には砂丘が約8キロにわたり伸びていて風力発電の風車がたくさん建ち並んでいます。
白沙岬燈塔は日本統治時代初期に日本人により建設された灯台で、台湾で唯一赤レンガと石が使われていて台湾歴史建築百景に選ばれています。
また、永安漁港は社子渓という川の河口に位置し、観光魚市場や夕陽鑑賞の名所にもなっている永安観海橋は観光客でにぎわっています。
このように、灯台と漁港や風力発電の風車など銚子と多くの共通点があることが友好交流関係を結ぶきっかけになりました。
銚子市と台湾の友好関係は古く、銚子ライオンズクラブと龍山国際獅子會の交流をはじめ、台湾茶の専門家を招いた国際茶文化セミナーの開催(2015年から5年連続開催)、台湾女子ソフトボールチームの合宿(2018年)や東京五輪ホストタウンの決定(2020年)、銚子電鉄と台湾鉄道蘇澳線との姉妹提携(2017年)、銚子ジオパークと野柳地質公園との姉妹提携(2018年)、銚子はね太鼓保存会の台湾ランタンフェスティバルへの出演(2019年)などますます深まっています。
台湾は気軽に訪れることができる外国のひとつです。
次回、台湾を訪問する際は、ぜひ桃園市にも足を伸ばしてみてくださいね。
2022年7月11日から桃園市庁舎ロビーで、桃園市と友好交流協定を締結している世界各国の都市の物産展示がスタートしました。
千葉県の展示ケースには銚子市をはじめ成田市や千葉県の物産品が陳列されています。