市民センターからお知らせ
5月下旬まで空調設備の改修工事のため、企画展示室(渡辺學)・常設展示室(濱口陽三)の公開は中止します。
再開が決まり次第、お知らせします。
【渡辺 學】
渡辺學は銚子に生まれ、学校や兵役の関係で故郷の銚子を離れたことを除けば、ずっと銚子で育ち、銚子で仕事を続けた画家です。銚子を愛した渡辺は、 同時に海を愛し、漁師たちを愛しました。
その画風は、日に焼けた漁師たちが太平洋の荒波と闘いながら、生命をかけて生き抜いた姿を強く描写し、また 漁師たちの生活は、決してなまやさしいものではなく、遭難の悲劇にも常に晒されていて、そのような描写を激しい気迫で筆をふるっています。
【濱口 陽三】
濱口陽三は1909年に和歌山県に生まれ、5歳から12歳までを銚子で過ごしました。のち東京美術学校彫刻家に入学、中退して1930年にフランスに渡り、 独学で油彩、銅版画を学びました。第二次世界大戦後、銅版画の制作を本格的に始め、過去のものとなっていた技法メゾチントに色彩を導入することで 独自の世界を確立しました。 濱口は、忘れられていたこの技法に独自の工夫によって透明感や軽さを与え、さらに色彩を導入することによって幻想的な表現を 生み出すことに成功しました。1957年にサンパウロ・ビエンナーレで日本人として最初に版画大賞を受賞し、東京、ルガノ、ヴェネチア、リュブリアナ、 クラコウなどの国際展で多くの受賞を重ね、その功績は世界で認められています。
協力:ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション