明治10年(1877)に建てられた旧明石家の家財蔵として使われていた石蔵。軒に蛇腹をめぐらせ、洋式の上下窓が残るなど、洋風の意匠が取り入れられています。
石蔵の建つ場所は明石家の所有地として、当初、住居と倉庫も建てられていました。明石家は海産物を扱う商家で、昭和10年(1935)に明石缶詰を創業しました。缶詰工場は別の場所にあったことから、当石蔵は明石家の家財蔵として使用されていたと考えられます。
石造2階建、寄棟造、桟瓦葺で、軒に蛇腹をめぐらし、2階北面に上下窓を三カ所開けるなど洋風の意匠を取り入れています。
戦災の被害を免れた貴重な建造物で、水産業で繁栄した銚子漁港周辺の歴史を伝えてくれます。
令和7年(2025)3月に国の登録文化財に登録されました。