銚子縮は、江戸時代に漁師の妻女達が内職として始めました。生地が丈夫で、染色がしっかりしていることと独特の肌ざわりの良さから広く親しまれました。戦後、製作技術を常世田真次郎氏が復活させ、秀雄氏、眞壱郎氏と継承されています。
独特な肌触りの良さが特徴の銚子縮は、普通糸の何倍もの撚(よ)りをかけた左撚りと右撚りの二種類の木綿糸を使い、それらを横糸として交互に通し織り込みます。織り上がった生地を湯に浸けて揉み込んだ際、撚りが戻ろうとする互いに反発する弾力を利用して生地に細かな凹凸(おうとつ)をつくることで、何回洗っても縮まない丈夫な織物が仕上がります。
銚子縮の発祥は定かではありませんが、江戸時代漁師の妻女達が内職として始めたといわれ、同時代後期に産業化したようです。しかし、大正時代を境に銚子縮の生産は途絶え、戦後、常世田真次郎氏が銚子縮の復活を心がけ、苦心の末に銚子縮を再興し、秀雄氏、眞壱郎氏と継承されています。