9月議会の開会にあたり、ごあいさつを申し上げます。
市議会議員ならびに市民の皆さまには、7月30日の津波注意報・警報への対応、8月9日の銚子みなとまつり花火大会の開催にご協力をいただき、心から感謝申し上げます。
8月1日、山口浩氏が副市長に、中西健氏が教育長に就任いたしました。
山口浩副市長は平成4年、千葉県に入職し、県土整備部市街地整備課長、県土整備部次長などを歴任し、県の派遣により、山武市の都市整備課長、木更津市の都市整備部長を務めた経験もあります。平成29年から1年間、日本サッカー協会に担当部長として出向し、サッカー日本代表のトレーニング拠点「JFA夢フィールド」の整備に携わりました。山口副市長には、県との強いパイプや豊富な行政経験を生かし、私や市職員と一体となって、市政の振興と課題解決に取り組んでいただきます。
中西健教育長は、銚子市立双葉小学校教頭、豊岡小学校校長などの教育現場の経験に加えて、県教育庁の総務課長、教育振興部長など、教育行政も経験しています。豊かな経験と教育に対する情熱を発揮いただき、銚子で学ぶ子どもたちがたくましく、心豊かに成長できるよう、中西教育長と連携して教育振興に取り組んでまいります。
8月27日、銚子市沖の洋上風力発電事業について、三菱商事などの企業連合は、事業性再評価の結果、洋上風力発電プロジェクトの継続を断念し、事業から撤退する方針を発表し、銚子市に示しました。非常に残念な結果であり、遺憾でありますが、今後は国の運用指針に基づき、再公募の手続きが確実に実施され、新しい発電事業者が迅速に選定されることを、強く国に求めてまいります。
銚子市沖は、風況や海の条件に恵まれ、国の「促進区域」に指定された洋上風力発電の適地であることに変わりはありません。銚子市沖の有利性を生かし、地域と共存・共栄する洋上風力発電の実現に全力投球してまいります。
8月29日、文部科学省の大学設置・学校法人審議会は、千葉科学大学の設置者変更を「可」とする答申を出し、同日付で文部科学省の認可が下りました。来年4月から千葉科学大学の運営は、これまでの加計学園から、沖縄の名護市に本部を置く大城学園に移行することになります。
設置者は変更されますが、千葉科学大学が「私立大学」の形態のまま継続することは、検討委員会答申と銚子市の要望にかなうもので、加計学園と大城学園の判断と努力に感謝します。
現在、千葉科学大学には約1,300名の学生が在学し、若い力が銚子に活力を与えています。コロナ禍でのPCR検査、学生消防隊やスターラビッツの防犯・防災活動、看護学部「まちの保健室」による市民の健康サポート、ジオパークの推進など、さまざまな地域貢献をいただいています。今後も少子化による大学の厳しい経営環境は続きますが、多くの学生が千葉科学大学に集まるよう、銚子の魅力を発信し、官学連携を推進してまいります。
7月30日に発生したロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震により、銚子市では30センチの津波を観測しました。午前9時40分の津波警報発表を受け、銚子市は市内海岸付近に「避難指示」を発令しました。
当日は、銚子市として10か所の避難所を開設し、正午のピーク時には531人の市民の避難がありました。
避難所の開設や市役所通常業務のあり方など、さまざまな課題も浮かび上がっています。課題の洗い出しと改善策の具体化を危機管理室を中心に進め、今後の災害対応に生かしてまいります。
銚子市のふるさと納税による寄付金収入は昨年度、約26億5千万円となりましたが、今年度も4月から8月までの5ヶ月間で18億円を超え、昨年同期の3倍以上に増加しています。今議会に上程する令和7年度銚子市一般会計補正予算(第2号)には、ふるさと納税による寄付金収入を、当初予算の30億円から50億円に拡大することを見込んだ予算を組み込んでいます。
各議案について、慎重審議をお願いし、あいさつとします。
