新型コロナウイルスの状況
新型コロナウイルスについては、感染防止に対する市民の全面的なご協力をいただき、感謝申し上げます。医療現場の最前線で検査・診察・治療に当たっていただいている医療従事者の皆様に心からの感謝と敬意を表します。
銚子市では千葉県・茨城県の発表を合わせ、これまでに39名の感染が確認されています。このうち30名が8月中の感染です。8月20日には、市内水産加工施設でクラスターが発生し、従業員8名の感染が確認されました。第二波はピークを越えたと言われていますが、銚子市においては予断を許さない状況が続いています。
市民の皆様には、3密の回避、手洗い・マスクの着用など、基本的な感染防止対策を徹底いただき、自分が「うつらない」「うつさない」ための行動を改めてお願いします。
感染者に対する差別や誹謗中傷があってはなりません。同じ市民として、感染者の回復を温かく見守る気持ちを共有していきたいと思います。
新型コロナとの戦いは長く続くことが想定されます。市としても、市民の安全と暮らしを守るため、全力で取り組んでまいります。市民一人ひとりが感染防止対策を実行することで、コロナ危機は必ず乗り越えられると信じています。市民の皆様のご理解とご協力をお願いします。
洋上風力発電
洋上風力発電については7月21日、銚子市の南沖合約39.5㎢の海域が「促進区域」に指定されました。着床式の風力発電施設17万キロワットから47万キロワットの出力量が想定されています。
銚子市では洋上風力発電事業を銚子創生の重要施策と位置付け、誘致を進めてまいりました。促進区域に指定されたことは、大きな前進です。今後、国の公募占用指針が示され、発電事業者の選定手続きが進められることになります。
銚子市は、9年連続水揚げ日本一を誇る漁業のマチです。この銚子市で、漁業と共生する洋上風力発電を成功させることは、漁業共生型洋上風力のモデルとなるものです。洋上風力発電事業を漁業振興・産業振興・経済発展につなげる「銚子モデル」を実現するため、全力で取り組んでまいります。
具体的には、銚子市漁業協同組合、銚子商工会議所、銚子市の3者の出資による銚子協同事業オフショアウインドサービス株式会社を近く立ち上げます。メンテナンス事業などを通じて、資金の地域内循環を促進し、洋上風力発電事業の効果を地域に波及させ、地域経済の活性化と雇用の創出につなげることが大きな目的です。
名洗港については、運転管理・保守点検の拠点として活用できるよう、国・県に働きかけてまいります。関連産業の集積、新たな産業の創出を目指します。
太平洋岸自転車道
「太平洋岸自転車道」の起点となるチーバくんのモニュメントが銚子駅前に設置され、8月2日、除幕式を実施しました。「太平洋岸自転車道」は、銚子市をスタート地点として、千葉、神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山の6県をめぐり、和歌山市に至る1,400キロメートルのルートです。銚子は紀州・和歌山県からの移住によって漁業や醤油醸造業が発展してきましたが、除幕式には和歌山県の岸本議長ら4名の県議会議員にも出席いただきました。自転車をこぐチーバくんの元気なモニュメントがお目見えし、大きな拍手に包まれました。
銚子市内のルートは21キロメートルです。銚子駅前を出発し、利根川、銚子漁港、犬吠埼、愛宕山、屏風ケ浦など、銚子らしさを満喫できるルートです。銚子市としてもサイクリストを歓迎し、自転車にやさしいまちづくりを推進してまいります。
国土交通大臣への要望活動
8月24日、神栖市の石田市長とともに、国土交通省・財務省に出向き、利根川河口域における治水対策について、国土交通省の御法川副大臣はじめ関係部局長と面談し、要望書を提出しました。勢力を増す巨大台風に備えるため、堤防の整備促進・早期完成を強く要望しました。 . 昨年の台風第19号では、銚子市内で床上浸水25棟、床下浸水69棟の被害が発生しました。対岸の神栖市においても、多数の床上・床下浸水が発生していることから、共同で要望を行ったものです。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
新型コロナウイルス感染症対策としての地方創生臨時交付金については、6月議会で、国の1次補正分の交付金約2億4,000万円などを活用した予算を議決いただき、テイクアウト応援こども食事券、中小企業事業継続支援金などの事業を進めています。
今期9月議会ではさらに、国の第2次補正分の交付金約6億9,500万円などを活用した補正予算を提案させていただきます。
4月28日以降の出生児などに対しては、特別定額給付金に相当する10万円の給付金支給を盛り込みました。プレミアム商品券の発行、地域公共交通の継続支援、避難所となる銚子市体育館への冷暖房の導入、トイレの洋式化の予算も含まれています。小中学校などの水道の蛇口については、子どもたちに安心して使ってもらうため、直接、手を触れなくても自動的に水が出てくるセンサー付きの器具を導入したいと考えています。
防災無線・ラジオのデジタル化
甚大化する災害に対応するため6月議会では、緊急防災・減災事業債を活用し、防災行政無線の屋外子局や防災ラジオを整備するための予算を可決いただきました。屋外子局については、25局を増設する予定です。
防災ラジオについては、聴こえにくい地域を解消するため、デジタル式防災ラジオ・無線システムを整備するための契約議案を提出させていただきます。
結び
今議会には、ただいまご説明しました議案を含め、17議案を提案させていただきます。慎重審議をお願いし、あいさつといたします。
令和2年9月1日 銚子市長 越川信一