令和3年9月25日(土)、銚子市保健福祉センターすこやかなまなびの城で実施した新型コロナワクチン接種において、使い切ったワクチン瓶(バイアル)に再度、生理食塩水を注入し、6本の注射器に誤充てんした可能性のある事案について、当日未使用の注射器に、誤充てんの6本を確認しました。この結果、誤充てん注射器による市民への接種はなかったことが判明しましたので、お知らせします。
当日、接種を受けた皆さまには、ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
今後、このような事案を発生させないよう、再発防止策を徹底してまいります。
経過
- 上記の集団接種において、注射器とワクチン量を一致させながら充てん・接種を進めていましたが、午後2時頃、残り数を確認したところ、注射器6本、ワクチン12本分(2バイアル)となり、注射器の残り本数とワクチンの残り量に6本分の差異が生じたことが把握されました。
- この差異は、生理食塩水で希釈してから接種するワクチンを準備する際に、使い切った後のワクチンの1バイアル(瓶)を使用前のワクチン原液が入ったものと誤認し、生理食塩水を入れ、6本分の注射器に充てんしてしまった可能性があることが原因であると考えられました。
- ワクチンの成分がほとんど含まれていない注射器6本が、接種を受けた65名の方に使用されたのか、残った充てん済みの注射器(97本)の中にあるのかが不明であったため、誤接種の疑いが生じました。
適正接種の確認
- 充てん済みの注射器97本のうち、目視により、明らかに他のものより注射器内の液体の透明度の高いものが、6本確認できました。
適正にワクチンが含まれる液体(薬液)は、ワクチン成分のため、「濁り」が見られますが、ほとんどワクチン成分が含まれていない場合は、液体の透明度が高くなると考えられます。
- このため、他のものより液体の透明度が高い6本の注射器と、適正に充てんされたと考えられる「濁り」が見られる液体が入った4本の注射器を分析機関に送付し、分析を依頼しました。
- 分析結果は、次のとおりです。
ア 測定日 令和3年9月30日
イ 測定項目 注射器内液体中のRNA濃度
ウ 測定方法 超微量光光度計を使用したRNA濃度の測定
エ 実施者 シミックファーマサイエンス株式会社(山梨県北杜市小淵沢町)
オ 結果
分析結果の表
試料 |
RNAの濃度
RNA(ナノグラム/マイクロリットル) |
注射器1 |
35.971 |
注射器2 |
36.472 |
注射器3 |
30.892 |
注射器4 |
34.814 |
注射器5 |
35.573 |
注射器6 |
36.127 |
注射器7 |
193.462 |
注射器8 |
195.799 |
注射器9 |
188.135 |
注射器10 |
191.332 |
生理食塩液 |
0.158 |
(注意事項)
- 新型コロナワクチン中にはmRNA以外に複数成分が含有されており、「RNAの濃度」欄の数値は相対値となります。
- 「RNAの濃度」の欄の単位の「ナノグラム」は1グラムの10億分の1の重さ、 「マイクロリットル」は1リットルの100万分の1の容積です。
- 上記のとおり、注射器1から注射器6は31ナノグラム/マイクロリットルから36ナノグラム/マイクロリットル程度、注射器7から注射器10は188ナノグラム/マイクロリットルから198ナノグラム/マイクロリットル程度のRNAの濃度値が得られ、注射器内の液体間に濃度の違いがあることが確認されました。
測定機関の経験値では、正しく調製された新型コロナワクチンのRNAの濃度は、190ナノグラム/マイクロリットル程度の値を示すとのことです。
- 注射器1から注射器6の6本には、新型コロナワクチンの成分がほとんどないことが確認でき、誤充てんの注射器6本が特定できました。
このため接種を受けた65名の方には、適正なワクチン接種が行われたことが、確認できました。
そのほか
上記のとおり、確認できたため、誤接種があった場合またはその可能性が残った場合に予定していた、接種を受けた65名の方に対する抗体検査(ワクチンによる抗体の有無を確認する検査)は、実施しないことといたします。
ワクチンの希釈・充てん手順、確認作業について改めて徹底することにより、再発防止に努めてまいります。
このページに関するお問い合わせ先
健康づくり課 新型コロナウイルスワクチン接種対策室 ワクチン接種対策班
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