■市長コラム84 【山埼進さんと駅ピアノ】 銚子市長 越川 信一 合同会社ハーモニー(銚子市)による「駅ピアノ・フェスin銚子」が5月15日、JR銚子駅イベント広場で開かれた。「かっこう(童謡)」を演奏した6歳の宮川啓(けい)君から 59歳のベテランまで15名が自慢の調べを響かせ、同広場での音楽イベント再開に市民の笑顔と拍手が広がった。 銚子駅に「駅ピアノ」が設置されたのは今から4年前の2018年5月。JR東日本管内では銚子駅が第1号だ。現在では千葉県内で勝浦駅と木更津駅、東日本では13駅に「駅ピアノ」の 常設が拡大している。 銚子駅の「駅ピアノ」は、合同会社ハーモニー(銚子市)の共同代表だった山埼進さん(銚子観光大使)が自分が愛用していたアップライトのピアノを提供。木目調が美しいピアノに 「銚子を音楽の力で元気にしたい」「誰でもいつでも弾けるピアノを置いて、銚子駅をピアノの音色と笑い声でいっぱいにしたい」との願いを込めた。 山埼さんは銚子商業高校の出身。日本を代表するレコーディングエンジニアとして活躍。アンパンマンの音楽を30年以上にわたって担当し、安全地帯や久保田利伸などの レコーディングも手がけた。「ふるさと銚子のために」と、持ち前の明るいキャラクターで仲間の輪を広げながらイベントを強力に推進。駅ピアノコンサートや 地球の丸く見える丘展望館ライブ、市民参加のドラムサークルなどを開催。「サテライトスタジオ猿田」の運営、HINAさん(特別銚子観光大使)のオリジナルCD制作なども行った。 山埼進さんは昨年4月に逝去されたが、その銚子愛・音楽愛をしっかりと受け継いでいきたい。駅ピアノの調べとともに…。