健康ひとくちMEMO 銚子市歯科医師会 宮本光輝 ■新型コロナウイルスと歯科の感染対策 診療時に唾液などが飛沫しやすい環境があり、新型コロナウイルスの流行当初から歯科医は「感染リスクの高い職業」と言われています。職業別のリスク評価では、不本意な事に1位2位が歯科医療従事者。 テレビやSNSで、「歯医者って感染リスクが高いらしいから、控えた方がいいのでは?」という情報や、自院でも「感染が怖いから、少し予約を見合わせたい」と患者さんから連絡がありました。 実際に皆さんは、感染流行当初から今日まで「〇〇の歯科医院で大規模クラスターが発生した」と耳にしたことがありますか?私は、ほとんどありません。 それはなぜか。歯科では、流行前より「スタンダードプリコーション」という予防策が行われていました。本人が感染症に感染している事に気付かずに来院する人がいるかもしれないことを前提とした対策で、 口腔内や唾液などが付着した器具類を触る場合は、マスクや使い捨てグローブを使用し、ゴーグルや帽子を装着する。使用した器具は、ウイルスなどを死滅させる「滅菌」をし、患者さんごとに診療ユニット 周辺の消毒を行います。他にも密にならない対策として、診療予約に余裕を持ち、待合室での混雑を避け、換気にも気をつけるようになりました。これらが総合的に歯科医院での感染拡大や、 クラスターを防いだと考えられます。 感染対策の最後の砦は、自身の抵抗力。定期的に歯科健診を受け、お口の環境を整えることが大切です。 皆さんには、安心して歯科医院を受診していただきたいと思います。 問い合わせ:健康づくり課 【電話】24-8070