ちょーぴーのアイラブ銚子 ■第60回 がんばれ豊岡っ子! 加P 知範 さんの巻 ◇4月から新しい学校へ通う豊岡の子どもたちへ。地域の先輩からのエールをお届けするちょ 豊岡小学校はこの3月で創立145年の歴史に幕を閉じる。「正直、母校がなくなるのはすごく悲しい」と話すのは加P知範さん。同校が「銚子市立豊岡小学校」と改称して以来55代目の現PTA会長。 平成18年には104人、平成28年には49人だった豊岡小の児童数は現在21人。新入生は、昨年度は2人、今年度は0人だった。 「このままでは学校行事が成り立たない」 令和元年夏から保護者・町内会・教育委員会で協議を重ねた末、令和2年度末に閉校することを決定した。 「しかたないけど、さみしいけど、決断するしかないのかな、というのが保護者の総意です」 加Pさんは八木町で代々続く農家で自身も豊岡小、八中の卒業生。加Pさんが豊岡小に通っていた昭和60年代、全校生徒は250人ほどだった。 「今も昔も、先生方全員が全校生徒の名前や性格、学校生活をわかっていてくれるのが小さい学校ならでは」 地域との結びつきも強い。かつて八中と合同で開催していた「大運動会」では地域の人も参加して、一緒に地区対抗リレーや玉入れをやった。見物に来る人も多くいた。 今でも、運動会前日が荒天で、あらかじめ準備ができないと、当日「手伝うよ」と地域の人たちがテント張りを手伝ってくれる。地域の協力がなければ学校行事は成り立ってこなかった。「これまで子どもたちを育んでくださった地域の皆さん、先生方には感謝の気持ちでいっぱい。閉校しても地域には少人数だけど子どもはいます。今までと同じように子どもたちを支えてくださればありがたいです」 在校生の多くは4月から春日小へ通う。大勢の中に少数派として入っていかなければいけない子どもたちを思うと「本当に、ねえ」と一瞬言葉につまる加Pさん。でも、大人より順応性が高い子どもたちの可能性を頼もしくも思う。 「大人数の教室へぽんと入るのはしんどいけど、豊岡小で学んだことを励みにしてもらいたい。それでも困ったときは先生方や友達、家族に相談してほしい。地域のみんなで子どもたちを応援しています。がんばれ豊岡っ子!」