市長コラム74 【ジオパーク再認定】 銚子市長 越川 信一 銚子ジオパークが日本ジオパーク委員会の「再認定」を受け、喜びを分かち合った。ジオパークは4年に一度、認定審査が行われる仕組み。銚子ジオパークは平成24年9月の初認定、平成28年12月の再認定に続いて3度目の認定となった。 ジオパークは「地質、地形、文化のつながりを楽しむ大地の公園」の意。その認定によって、銚子の新しいドラマが生まれた。「ジオ」の目で銚子を眺めると、素晴らしさが見えてくる。屏風ケ浦や犬岩は、壮大な大地の彫刻、芸術作品だ。地震に強い大地の地質、潮風を浴びる大地に育つ灯台キャベツ、黒潮と親潮そして利根川の合流によって生まれた豊かな漁場、風力発電も大地の恵み、風の恵み。 平成28年3月、ジオサイト(拠点)の「屏風ケ浦」が国の名勝・天然記念物に指定。平成30年9月、台湾のジオパーク「野柳(やりゅう)地質公園」と銚子ジオパークが交流促進協定を締結。令和元年7月、君ケ浜を中心とした「銚子ジオパークの森の協定」を千葉森林管理事務所と締結。ジオの大地に立つ犬吠埼灯台は昨年12月、国の重要文化財の指定を受けた。 銚子ジオパークを盛り上げる原動力が、「銚子ジオパーク市民の会」の活動。講座や講習会、ジオツアー、ガイド、ジオサイトの清掃など、活発な市民活動は、銚子愛・郷土愛そのものだ。 4年前の再認定審査では、持続的発展や観光に貢献するジオパークの構築が課題として指摘されたが、今回の審査では「ジオパークのストーリーが構築され、情報提供が開始されている。活動に共感した市民や民間企業が増加した」と評価。一方で「観光船やシーカヤックなどのアクティビティ、地元レストランなどの事業者との連携が始まっており、その取り組みをジオツーリズムとして支える体制づくりが望まれる」との指摘も出された。 さらなる改善を図り、ジオの恵みを市民一人ひとりが感じ、楽しみながら、その魅力を磨いていきたい。