2020.10 広報ちょうし12面、13面 コロナ禍だから気がぬけない!どうする!?今年のインフルエンザ対策 問い合わせ 健康づくり課 電話:24-8070 なぜ対策が必要なのか 空気が乾燥するこれからの季節は、新型コロナの再流行が心配されます。再流行が冬季にかかると、インフルエンザの流行と重なってしまいます。 インフルエンザは発症すると新型コロナとの区別がつきにくい病気です。かかると重症化したり、肺炎を併発したりする危険性が高い「ハイリスク者」はどちらの感染症にも注意が必要です。 「インフルエンザかも…」疑われる症状がある場合 インフルエンザの主な症状 インフルエンザにかかると、38度以上の熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が急に現れるのが特徴です。 ただし、インフルエンザ以外の感染症でも同じような症状が出る場合があります。たとえば新型コロナの主な症状は、このほかに味覚異常・臭覚異常があります。 発症から48時間以内に受診を インフルエンザの治療薬が効くのは発症してから48時間以内です。それを過ぎると症状を抑えにくくなります。 息切れ、呼吸困難、おう吐や下痢、胸の痛みが続くなど重症化のサインが見られたら、あらかじめ電話で相談し、すぐに医療機関を受診しましょう。 もしかかったら周囲にうつさない配慮を ●家族への感染を避けるため、できるだけ別の部屋で療養を ●感染者はもちろん、家族全員がマスクをする ●感染者のお世話はできるだけ限られた人、できれば一人に決める ●脱水症状を防ぐため、こまめに水分補給 ●定期的に部屋を換気する Point1 インフルエンザ予防接種を受けるときのポイント インフルエンザは、予防接種で発症や重症化をある程度予防できます。 予防接種を積極的に受けて、インフルエンザと新型コロナのダブルパンチを防ぎましょう。 毎年1回受ける インフルエンザワクチンの効果が持続する期間は5から6か月ほどです。流行するウイルスのタイプも変わるので、毎年1回(13歳未満は2回)受ける必要があります。 流行期前に受ける インフルエンザの流行期は、12月から3月です。免疫ができるまでに約2週間かかります。流行する前に受けることが肝心です。 ハイリスク者はより積極的に接種を インフルエンザのハイリスク者は、新型コロナのハイリスク者でもあります。 主なハイリスク者 高齢者、持病がある人(心臓病、高血圧症、糖尿病、腎臓病、喫煙者など)、肥満、妊婦、乳幼児など Point2 予防接種を受けても予防をこころがける インフルエンザの予防接種を受けると、感染を防げたり、感染したとしても重症化を防げますが、そもそも発症を100%防げるわけではありません。 新型コロナ予防のためにも、インフルエンザの流行期は感染予防をこころがけましょう。 感染予防の3つの基本ポイント 新型コロナ予防と同じです 1:人との距離を保つ 換気の悪い場所、大人数が集まる場所、間近で会話することを避けましょう。 2:マスク着用 マスクがない場合に咳をするときは、手ではなく、ティッシュ、ハンカチ、袖や上着の内側などで口と鼻を覆いましょう。 3:こまめな手洗い 石けんで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぎましょう。できれば2回繰り返すと、さらにウイルスを除去できます。帰宅時は手のほかに顔も洗うようにしましょう。 感染症を抑え込んだ江戸時代の銚子 関寛斎(せきかんさい) 天保元年(1830年)から大正元年(1912年) 上総国山辺郡中村(現東金市)生まれ。銚子を離れたのちは徳島藩医、海軍省医などを歴任。その後未開の地だった北海道で窮乏に耐えつつ患者を救護した。 幕末の銚子をコレラの流行から救った医師、関寛斎をご存知ですか。佐倉順天堂(佐倉市)でオランダ医学を学んだ寛斎は銚子で医院を開業していました。 安政5年(1858)、寛斎は江戸で大流行していたコレラが銚子で流行することを恐れたヤマサ醤油七代目当主濱口梧陵の勧めで、江戸で蘭方医から臨床治療法や防疫法を学び、薬品類や文献を入手して銚子に戻ると、コレラ対策に大活躍しました。 江戸ではコレラによる死者が3万人ともいわれますが、江戸との交流が盛んだったにもかかわらず銚子ではごく少数の発生に抑え込むことに成功しました。 問い合わせ 文化財ジオパーク室 電話:21-6662 銚子にすごい医師がいたこと伝えたい 室井房治さん(本通り町町内会長) 町内に関寛斎と濱口梧陵のコレラ防疫を伝える石碑があります(中央町大坂屋薬局前)。寛斎の感染症対策は160年たった現代とそん色ありません。コロナ禍を体験してみて改めて寛斎の的確な医療知識と濱口梧陵の先見の明には舌を巻きます。