健康ひとくちメモ ■がん教育 いしがみ小児科 石上 新平医師 現代の死因の1位はがんです。 今では、がん患者は毎年約100万人発生しています。2人に1人がかかる病気で、身近な病気です。子どもも年間約2000人程度かかっています。子どものがんは血液の病気( 白血病など)が多いです。 子どもへのアンケートでは、がんは治らない病気、がん=死、怖い、毛が抜けるなどのマイナスイメージが強いです。 がんを正しくとらえるためにも、小さいころから健康と命の大切さを主体的に考えることができるような機会として、子どもへの『がん教育』が必要です。 また、大人でがんにかかった人は、どうして?私がかかるの?検診に行っておけばよかった、あの症状の時に病院へ行っておけばよかったと悔やむ人が多いです。大人ががん検診に行かない理由は、自覚症状がない、時間がない、おっくう、費用がかかる、結果が怖い、検査が苦痛であるなどが多いです。 日本のがんの死因や患者数では、肺がん、大腸がん、胃がんが上位を占めます。これからはすい臓がんが増え、女性では乳がんが多くなると予測されています。 がんは早期発見、早期治療が大切です。今のがんは治る病気ともいわれています。まずは、毎年検診を受けてください。 子どもも大人も、健康と命の大切さについて学び、がんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識を持つよう、がん教育をみんなで行いましょう。