特集 わたしの「ふつう」とあなたの「ふつう」はちがう 「わからない、先生教えて」。明神小学校の日本語教室で来日して2年の児童に漢字の書き順を教える鈴木元浩教諭。ときには英語を交えて言葉の意味を伝える。ここ1年で笑顔もおしゃべりも増え、素直に自分を出せるようになった児童の変化を学校中の先生が見守っている。 ■混乱を乗り切るための多様性 新型コロナウイルスは日本社会が抱えるさまざまな問題を浮き彫りにしました。 経済情勢の悪化や日常生活の激変で少なからず誰もがその影響を受けましたが、自分たち以上に困っている人たちがいることに気づく人も増えたのではないでしょうか。 女性の自殺者が急増していること、派遣社員や外国人技能実習生として働く外国人が生活苦に陥っていることなどは、見過ごすことのできない大問題です。 一方で世界に目を向けると、台湾やニュージーランドなど世界の女性リーダーたちのコロナ禍での活躍が注目されました。もちろん、男性より女性が優れていると言いたいのではありません。ただ、有能な女性指導者が輩出される背景として、実力よりも性差で決まる男性優位社会をある程度克服しているということが読み取れるのではないでしょうか。 そして、興味深いのは、これら女性リーダーの国や地域のほとんどが、国連の世界幸福度ランキングの上位であることです。つまり、これらの幸福先進国は「多様性を重んじる、誰もが生きやすい社会」といえます。 世界は多様性が有益なことに気づき、すでに前へ進んでいます。 問い合わせ:秘書広報課 【電話】24-8823