市長コラム81 ■風のマチ・銚子 銚子市長 越川 信一 12月24日、銚子市沖に計画されている大規模洋上風力発電の事業者が選定された。再エネ海域利用法に基づくもので、三菱商事エナジーソリューションズ株式会社、三菱商事株式会社、株式会社シーテック(中部電力グループ)で構成するコンソーシアム「千葉銚子オフショアウィンド」が選ばれた。12月28日には代表企業の三菱商事エナジーソリューションズ株式会社・岩ア芳博社長が銚子市を訪問。「企業市民として地域との協調・共生を実現する」と地域振興への協力を力強く語ってくれた。私からは、総合商社としての豊富な知見、機動力を、銚子市のまちづくりに発揮していただくことをお願いした。 同事業は、銚子市の名洗港の南西沖約3950ヘクタールの海域に、1・26万キロワット出力の着床式風車(海底に固定)31基を整備。総出力は約39万キロワット。年間の発電量は、一般家庭約25万世帯分に相当する。2025年に着工し、2028年9月の運転開始をめざす計画だ。 これまでは厄介者のように感じられた全国屈指の銚子の強い「風」が、洋上風力発電事業によって再生可能エネルギーに変身。利潤と活性化を生み出す、大切な地域資源に生まれ変わろうとしている。日本のゼロカーボン時代を切り開く「風のマチ・銚子」として取組を進め、人間にとって最も大切なエネルギーと食を自給自足する銚子の魅力を大いに発信していきたい。