新型コロナウイルスの状況
早いもので、令和2年も残すところ1か月余りとなりました。年明けから世界を襲いました新型コロナウイルス感染症は現在、世界的に感染が再拡大し、規制の強化が相次いでいます。日本国内も第3波に直面し、11月21日には全国で過去最多となる2,596名の感染確認がありました。重症者も26日時点で410名となり、過去最多を更新しています。
銚子市においては8月までに39名の感染確認がありました。9月以降の確認は1名にとどまっていますが、冬場の乾燥期に向かって、第3波の広がりが危惧されるところです。危機感をしっかりもって、感染防止対策にあたってまいります。
新型コロナやインフルエンザが疑われる発熱時の受診・検査方法も今月から大きく変わりました。これまでは保健所を通して受診・検査を行っていましたが、保健所を通さずに、県が指定する発熱外来の「診療・検査医療機関」で受診・検査ができるようになりました。
発熱の症状がある場合、まず、かかりつけ医などの身近な医療機関に電話相談をお願いします。相談先に困ったときは、県の発熱相談コールセンターまたは市役所にご相談ください。県指定の「診療・検査医療機関」を紹介するなど、相談機関の案内にしたがって受診・検査をしていただく流れになります。
コロナ禍でのはじめての本格的な冬を迎えますが、市民の皆さまには「マスクの着用」「ソーシャルディスタンスの確保」「3つの密を避ける」「大声を出さない」といった基本的な対策に加えて、換気と適度な保湿が重要です。寒い中ではありますが、18度以上を目安に室温を保ち、常に窓を少し開け、適度な保湿をお願いします。
洋上風力発電
洋上風力発電については10月22日に、公募参加予定事業者を対象とした説明会が開かれ、25社が参加しました。
私からは、漁業振興、産業振興、地域振興、人材育成、観光振興について要望をしました。特に、名洗港については、建設時の補助港湾、運転管理時の拠点港湾として活用していただくとともに、関連産業の集積やサプライチェーンの形成など、名洗港を中心とした洋上風力発電産業の基盤づくりについて要望しました。
本日から発電事業者の公募がスタートし、選定手続きが進められることになりますが、洋上風力発電事業を漁業振興・産業振興・経済発展につなげる「銚子モデル」を実現するため、引き続き全力で取り組んでまいります。
犬吠埼灯台重要文化財指定
10月16日開催の文化庁の文化審議会におきまして、犬吠埼灯台を重要文化財に指定することが答申されました。北太平洋航路のための最初の灯台として技術的に優れ、歴史的に高い価値が認められたもので、現役灯台としてはじめての重要文化財の指定となります。犬吠埼灯台の価値が、改めて国に認められたことに感激しています。
犬吠埼灯台は「日本の灯台の父」と言われるイギリス人技術者、リチャード・ヘンリー・ブラントンの指導によって誕生し、明治7年に初点灯しました。戦禍や嵐にも耐え、多くの灯台職員・関係者によって146年にわたって守られ、光を放ち続けてきた灯台です。
「大切な人を守る光」として、船に寄り添い、困難に立ち向かい、海の安全を見守り続けてきました。慈愛に満ちたその光は、霧笛の音とともに、市民の誇りであり、銚子市民の「心のふるさと」そのものです。
重要文化財の指定をきっかけに、「犬吠埼ブラントン会」をはじめ、犬吠埼灯台をこよなく愛する市民とともに、犬吠埼灯台の価値をさらに掘りおこし、磨き続けてまいります。多くの方に銚子へお越しいただき、犬吠埼灯台の魅力に触れていただけることを願っています。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
新型コロナウイルス感染症対策については、地方創生臨時交付金などを活用し、テイクアウト応援こども食事券、中小企業事業継続支援金、プレミアム付商品券、地域公共交通の継続支援、避難所となる銚子市体育館への冷暖房設備の導入、トイレの洋式化などを進めてまいりました。
今回の補正予算では、都市計画図デジタルデータ整備、市民センター感染症対策追加工事、第二保育所、第四保育所の保育室、公正図書館第一学習室の空調換気設備などのほか、給付実績や契約実績に基づく減額についても提案させていただきます。
結び
今議会には、ただいまご説明しました補正予算案を含め、14の議案を提案させていただきます。慎重審議をお願いし、あいさつといたします。
令和2年11月27日 銚子市長 越川信一