6月定例会の開会にあたり、ごあいさつを申し上げます。
聖火リレー・東京オリパラ
6月1日、東京2020オリンピックの聖火リレーのルートが発表されました。
千葉県内の聖火リレーは、来年の7月2日から4日までの3日間の日程ですが、銚子市は7月3日の金曜日、県内2日目のスタート地点に選ばれました。銚子ポートタワーから銚子市役所に至るコースです。日本一早い初日の出、8年連続水揚日本一の港町の躍動感を前面に押し出しながら、聖火リレーを盛り上げてまいります。
銚子市は、台湾女子ソフトボールチームのキャンプを誘致し、東京オリパラのホストタウンに登録されました。市民と行政が一体となって取り組んできた成果が、聖火リレーのルート入りにつながりました。
聖火リレーとともに、風光明媚な銚子の海岸線、ジオパーク、豊かな食など、銚子の魅力を発信し、国内外から多くのお客様にお越しいただくことを期待しています。東日本大震災では銚子市も津波や地震の被害を受けました。「復興五輪」のビジョンを共有しながら、銚子ならではの演出を工夫し、地域の活力に結びつけてまいります。
洋上風力
洋上風力発電については4月、「再エネ海域利用法」が施行されました。国は全国の都道府県に対して、促進区域として有望な候補地の情報を4月15日までに提供することを求めていました。国と県は情報提供の状況を公表していませんが、新聞報道などでは、9つの道と県から13区域から14区域の情報提供が行われたとされています。
千葉県は4月12日の千葉県洋上風力発電導入可能性検討会議で、「銚子市沖」を有望な候補地として、国へ情報提供する旨の説明を行いました。今後は、国が有望な区域を選定し、国・県・市・漁業者などで構成される協議会で調整を図り、促進区域案が絞り込まれます。さらに、第三者委員会の意見を踏まえつつ、関係機関との協議を経て、促進区域が指定されることになります。早ければ年内、遅くとも年度内には促進区域が指定される予定です。
国は今回、促進区域として5区域程度を指定し、その後も毎年度、同様の枠組みで促進を図る計画です。電力の買い取り価格の面から、早ければ早いほど事業者が参入しやすいことから、銚子市として初年度の指定を目指してまいります。
事業実施の第一条件は「漁業との共生」です。漁業関係者と意見交換をしながら、情報を収集・分析し、促進区域の指定に向けた環境整備に努めてまいります。
銚子電力
「銚子電力株式会社」による新電力事業は、昨年9月、市の施設に対する高圧電力の供給からスタートし、今年4月から一般家庭への電力供給を開始しました。
一般家庭向けプランには、18歳未満の子どもの人数に応じ、最大5%を割り引く子育て応援プラン「子育て割」も用意されました。5月14日からは、契約者の電気料金の1%を銚電に拠出する「銚子電鉄プラン」の申し込み受付もスタートしました。
5月1日からは、銚子ウインドファーム(エコ・パワー株式会社)から1万5百kwの電力買取をスタートしました。目標としていた、電力の地産地消に向け事業を進めています。
5月24日現在、一般家庭・個人112件の契約を結びました。本年度の目標は520件です。PR活動などを進め、契約件数の増加を目指します。
得られた利益を地域に還元し、地域貢献につなげてまいります。知人・友人へのPR、事業関係者の紹介など、銚子電力に対するご支援・ご協力をお願い申し上げます。
青少年文化会館の診断
4月から休止した青少年文化会館につきましては、解体撤去する場合でも多額の費用が見込まれます。有利な起債制度を活用し、市民の皆様にも寄付協力を呼びかけ、必要な財源確保を図りながら、再開に向けた手続きを進めていきたいと考えています。
そのためには、施設の現状の詳細な把握が必要です。耐震調査のほか、施設・設備全体の安全性・劣化状況・法令不適合箇所の調査、改修費用の算定が必要です。調査業務委託費を補正予算案に計上させていただきました。
灯台ワールドサミットin銚子
11月9日と10日の2日間、「灯台ワールドサミットin銚子」が 犬吠埼周辺で開催されます。灯台を中心とした地域を国際的・文化的・観光的な資源として広く活用することにより、地域の活性化を目指すものです。次世代を担う青少年に灯台の魅力と価値を伝える取組や、台湾桃園市との交流も計画しています。
記念式典・物産展・エクスカーション(体験型見学会)などの実施について、「灯台ワールドサミットin銚子実行委員会」で検討しています。
決算見込みと緊急財政対策の推進
平成30年度の決算については出納整理期間が5月末で終了し、取りまとめ作業を行っています。今議会中には決算額の速報値を発表する予定です。
4月中旬時点での決算見込の数値ですが、実質収支で1億8千万円程度の黒字決算を見込んでいます。財政調整基金の年度末残高については、昨年度、平成29年度末とほぼ同額の2億1千万円程度が確保できる見通しです。
昨年11月の緊急財政対策時には6億3千万円の収支不足が見込まれ、財政調整基金残高を5千万円と見込んでいました。対応を予定していた介護保険事業特別会計繰出金(1億円)の先送りを行わずに、予定額を上回る財政調整基金が確保できる見通しですので、収支見通しは改善しました。
しかし、水道事業会計への1億1千万円の返還金を先送りして確保した黒字決算額であり、道路の維持補修もままならない状況です。
当面、厳しい財政状況が続くという認識のもと、緊急財政対策を進めるとともに、銚子市総合計画がめざす「握手」の理念と市民自治・市民協働を拡大しながら、地域活性化と人口減少対策に取り組んでまいります。
結びに
現在の市政の課題や取組方針などについて、いくつか述べさせていただきました。
今議会には、一般会計補正予算など13議案を提案させていただきました。慎重審議をお願いし、あいさつといたします。
令和元年6月5日 銚子市長 越川信一
このページに関するお問い合わせ先
秘書広報課 秘書広報室 秘書班
〒288-8601
千葉県銚子市若宮町1-1
(銚子市役所本庁舎3階)
電話番号:0479-24-8343
ファクス番号:0479-25-4044