この地層は、今から約2000万年前の新生界第三系中新統(しんせいかいだいさんけいちゅうしんとう)に堆積(たいせき)した地層です。かつてこの地層の南側に約1.5キロメートルにわたって続いた崖で、約50か所の断層が見られ、地殻変動の様子を知ることができました。千葉県では、この地層と同じ地質時代の安房層群(清澄山付近)が房総半島の南にありますが、東部に分布するのは、ここだけで、海の様子や気候、関東地方の地質構造などを知るうえで貴重な地層です。(現在は、銚子ポートタワーの下部に一部が保存されています。)
新生代第三紀(しんせいだいだいさんき)に堆積(たいせき)した地層で、この地層の堆積した日本列島の地質時代の白亜紀から第三紀にかけて、九州・四国・本州の太平洋側にこの地質時代に非常に厚い地層が堆積しました。
この堆積層全体を総称して四万十帯と呼んでいます。この四万十帯(しまんとたい)の最も北東の端にあるのが銚子地域でした。
この地質時代の環境は火山活動が激しく、気候的にはかなり暖かったことが知られています。
夫婦ケ鼻層の中からはフウと呼ばれる中国や台湾などに自生している亜熱帯型の植物の花粉がみつかっています。地層中には火山灰や軽石の地層が挟まっているのがみられました。
また、有孔虫などの小さな化石なども発見されています。