銚子では、黒生海岸・長崎海岸にマグマが冷え固まってできた火山岩が産出します。この火山岩を構成する鉱物である「古銅輝石」が特徴的に含まれることから「古銅輝石安山岩」と命名されました。この岩石は、安山岩の成因や日本列島の構造など地質学上の問題を解明する上で、重要な岩石です。
「古銅輝石安山岩保存公園」(銚子市川口町2丁目6528-2)でみることができます。
令和5年3月10日付で、千葉県の登録記念物に登録されました。
この岩石は、かつては讃岐(さぬき)石(カンカン石)に代表される瀬戸内火山帯に属する岩石とみられていましたが、瀬戸内火山帯の火山岩の年代は、約1360万年であり、銚子の火山岩は瀬戸内火山岩類よりも古く、今から約2100万年前の火山岩であることが判明しました。
岩石の性質は、サヌキトイドと呼ばれる岩石名の分類に入り、讃岐石と同じ仲間です。
この岩石は、地球を構成するマントル内で溶けてできた安山岩質のマグマから成り、一般の安山岩よりもマグネシウムの含有量が多く、斜長石のハン晶をほとんど含まないガラス質の火山岩です。
この火山岩を構成する鉱物である「古銅輝石」が特徴的に含まれることから命名されました。古銅輝石安山岩は、安山岩の成因や日本列島の構造など地質学上の問題を解明する上で重要な岩石です。